帰国・復学、そして就職
アメリカの大学生活と大陸横断旅行の思い出を胸に、僕は帰国の途についた。日本に到着してからは、まず実家の両親のもとでしばらく過ごし、夏休みが終わるまでの数週間を、アパート探しと生活基盤の整備に費やした。 [...]
アメリカの大学生活と大陸横断旅行の思い出を胸に、僕は帰国の途についた。日本に到着してからは、まず実家の両親のもとでしばらく過ごし、夏休みが終わるまでの数週間を、アパート探しと生活基盤の整備に費やした。 [...]
グレイハウンド・バスによる移動は、むしろヒッチハイクよりも危険かも知れない。バスに乗っているときはいいのだが、都会のバスターミナルに到着して次のバスを待つ間が、一番緊張する。 小さな都市の場合はまだま [...]
こうしてアメリカでの最後の目的地、グランド・キャニオンに到着した。 幼年期の地形を代表するこの観光スポットは、その雄大さにおいて他を圧倒する。 遠目では見渡す限りのフラットな大地は、膨大な年月にわたる [...]
フリーウェイでのヒッチハイクは、想像以上に大変だった。 普通の乗用車は、ほぼ十中八九、何も見なかったかのようにそのまま通り過ぎていく。このまま永久に拾えないのではないかと思ったことは何度もある。 2時 [...]
バイオレンスの国アメリカでヒッチハイクをするとは、なんとも無謀な話だが、それしか選択肢はなかった。 かつてのアメリカではヒッピー文化の影響もあり、ヒッチハイクで気軽に旅行する人はかなり多かった。ところ [...]
さて、ここから先の旅が大変だ。 車さえあれば5ドルぐらい払ってキャンプ場に停め、寝袋で野宿すれば極めて安上がりだ。シャワーも完備されている。実際、ミシガン州から西海岸までは、そうやって旅をしてきた。 [...]
とりあえず「押し掛け」でエンジンをかけ、ガソリンスタンドを脱出することはできた。ただ、この先はどうしたらいいのか。 オルタネーターが壊れているのでバッテリーは充電されない。ホテルに到着してエンジンを切 [...]
事故でオルタネーターが壊れたことに気づかず、僕はそのまま友人たちが待つシアトルまで運転を続けた。半壊した右ヘッドライトはガムテープを使って友人宅で修理し、そこでカトリーヌと分かれた。 次の目的地はサン [...]
半壊した右ヘッドライトは、シアトルに到着した時の友人宅でボンドとガムテープを使って修理した。こんな車でも公道を走れるのだから、アメリカは本当にアバウトな国だ。 ただし、この事故でオルタネーターが損傷し [...]
後部座席で横になって眠っていたカトリーヌが衝撃で目を覚まし、何があったの? と不機嫌そうな顔で訊いてきた。 いや、ちょっとガードレールに擦っただけだと説明しておいたが、今から思うと [...]