イタリアのスポーツカー
アルバイトに精を出しながら、僕はキャンパスの掲示板や新聞の広告を毎日のようにチェックした。 そうやって2ヵ月ぐらい過ぎたある日、175ドルの車を新聞の「FOR SALE」広告欄で見つけた。驚くなかれ、 [...]
アルバイトに精を出しながら、僕はキャンパスの掲示板や新聞の広告を毎日のようにチェックした。 そうやって2ヵ月ぐらい過ぎたある日、175ドルの車を新聞の「FOR SALE」広告欄で見つけた。驚くなかれ、 [...]
カラマズー大学はクオーター制をとっていて、1年を4つに分割している。 夏はサマースクールやボランタリー活動などに当てられるので、ほとんどの学生にとっては夏休みとなる。 新学期となる秋学期(Fall Q [...]
Steamboat で春スキーを満喫した僕たちは、再びデンバーに寄ってベスを拾った。明後日からは春学期が始まる。往路と同じようにぶっ続けの交代運転で、僕たちは帰路を急いだ。 春学期が始まって2週間する [...]
リフトから無事飛び降りて斜面を登り切った僕は、安堵に満ち溢れた気持ちでスキーを穿いた。あとは山の反対側のふもとに向けて、滑り下りるだけだ。日が暮れて大分経つが、雪明かりで視界も良好だ。僕は大きなターン [...]
ヤバイ! 直感的にそう感じた。 安全のためにリフトが止まることはよくある。でもこれは何かが違う。改めて前方をよく見ると、先の方まで誰一人乗っていない。後ろを振り返っても同じだ。慌てて飛び乗ったので気に [...]
翌朝は快晴だった。ロッジ周りの雪は朝日を受けて溶け始め、エントランス前に大きな水たまりを作っていた。スキー場までは歩いて行ける。僕たちははやる心を抑えながらリフト券売り場でワンデイ・パスのチケットを買 [...]
日が沈んで辺りが薄暗くなる頃、僕たちは宿に到着した。二人合わせて5泊で35ドルの、格安ロッジだ。 メキシコ登山ツアーの時の経験を生かして、僕は費用を切り詰める方法をあれこれ考えた。交代運転によるノンス [...]
吹雪が強くなると、極端に視界が悪くなった。いわゆるホワイトアウトの現象で、道路がどこへ続いているかもよく見えず、先行車のテールランプか対向車のヘッドライトだけが頼りだ。 幸い雪は降り始めたばかりで、路 [...]
幻想的な夢の世界へと続いていたフリーウェイは、夜が明けると現実に戻る。 日夜ぶっ続けの運転で疲れたので、ひと休みしながら食事を採ろうと、僕たちは次の出口サインで側道へとハンドルを切った。久々に窓を開け [...]
3月中旬から約3日間、冬学期の期末試験が行われる。それが終わると、12日間の春休みだ。 スキー教室を終了したご褒美にK2スキーを買ったばかりの僕は、その性能を試したくてウズウズしていた。そこでクルマを [...]